刀　小笠原庄斎入道長旨作　オロシ鉄ヲ以廿八折圓鍛
延宝八庚申年八月日
katana [ogasawara nagamune]

【コメント】
長旨の出身では、父が伊豆国市原の領主阿部伊勢守正勝の臣、小笠原藤九郎で、長旨は阿部家を浪人してから鐙鍛治に転じ、のちに刀鍛治になると伝えている。
寛永から寛文にかけては、財政逼迫のため家臣を解雇する藩が多く、長旨もこのような問題で解雇された浪人の一人であったと思われ、豆州武家浪人などと言われています。
江戸に出て、上野池の端に住し、庄斎と号しているが、銘は庄斎、昌斎の両方に切っている。
作刀に刀・脇指をみるが、短刀をみない。二代は長宗という。

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