昔より日本刀を購入さる際には必ず「自分の目で確める」事が常道とされていますが、今でもこれに勝る買い方は無いと思います。しかしながら、「自分の目で確める」事が出来る物の数は非常に限られた物となり、その中にお探しの物が無ければ諦めるか、それに一番近い物を購入するのが実情ではないでしょうか。
今日、ブロードバンドの普及に伴い大容量の通信が可能となり、今では極めて詳細な画像をネット上でお見せすることが可能となり、「自分の目で確める」事に極めて近い状態を作り出す事が出来るようになりました。また、信頼できる鑑定書が付いている事により「自分の目で確める」代わりに「重大な欠点」の無い物として、また「ある一定の価値」が認められている物として、価値のご判断が可能になったかと思われます。以上の事により、刀剣のネット販売においての「自分の目で確められない」という短所はかなり克服されると考えています。
当店はオープンしてまだ1ヶ月(05年7月12日現在)ですが、1日に600件のアクセスを超えています。今後アクセス数が更に増えるように努力していきますが、それほど多くの経費をかけずに自店の商品をこれだけ多くの方々に見ていただけるという事は大きなメリットです。逆に購入する側のお客様にとっても、お探しの物がご自宅に居ながらにして多くの品物の中から探し出すチャンスが増え、そのお品物と価格から、より満足度の高い物をお選びいただく事かできます。販売する側と購入する側の双方に大きなメリットを生みだすことのできる合理的な販売形態である、ネット販売は今後ますます、進歩しながら発展していくことは間違い御座いません。
オープン当初、3ヶ月間は全く売上は無いとの想定の基スタート致しましたが、1ヶ月にして多くのご反響をいただき、想定以上の売上が達成できました。大変有難い事だと感謝すると同時に、当店が目指す姿勢に対してご理解していただける人が少なく無いとの確信が持てました。
刀剣を愛好する人の心理と致しまして「掘出し物」をとかく探そうとする傾向が御座います。昔は「掘出し物」も少なく無かったようで、夢のようなお話を大先輩から良く聞きましたが、今では「掘出し物」は、ほとんど出てこないのが現実です。その代りに「掘出し物」に見せかけた「くわせ物」はたくさん出てきます。「掘出し物」を探すよりも「くわせ物」に引っ掛らないようにする事が重要で現実的な事なのです。たとえば清麿の銘が切られていたとしても、それが現代刀に切られた偽銘であれば現代刀無銘として査定する事が正しい評価なのです。
銘が良いと思い購入した物の銘が悪かった、鑑定書が巧妙なニセ物であった、購入後に大きな傷や欠点が発覚した等の事は多くの刀剣家が経験する事ですが、そのような物を本質的な価値とかけ離れた価格で売買したのでは、大きな損失となり、売手が業者であれば信用を失う事となり、ご友人との売買であれば人間関係を損なうこともあり、金銭では換え難い代償を払うことも考えられます。このようなお取引は全く無益であり、どこにも得はありません。
当店のポリシーといたしまして、その物の本質的な価値をつかみ、確かな価格設定を心がけ、出来る限りお求めやすい、(その時々の相場を勘案し)適切な価格設定をさせていただき、ご購入されたお客様が100パーセントご満足され、喜んでいただけることを目指しています。